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【国試で出題】フィンクの危機モデルについて現役看護師がわかりやすく解説

看護師なら誰もが知っている「フィンクの危機モデル

 

主に患者へのアセスメントや実際行う看護・また看護研究などで使われます。

 

しかし言葉は聞いた事があるけどいまいち内容を理解できていない人は多いはず!

今回は現役看護師がフィンクの危機モデルの危機モデルについてわかりやすく解説していこうと思います。

フィンクの危機モデルとは?

フィンクの危機モデルとは「フィンク.S.L」さんが名付けた危機段階のことで、フィンクの危機理論ともいわれています。

 

元々はフィンクが脊髄損傷患者を対象とした研究で

衝撃➡防御的退行➡承認➡適応

 

と4つの障害受容のプロセスを構築した事から始まりました。

簡単に覚えられるようなゴロ合わせもあるようです。

 

「フィンクは消防署の敵」

 

簡単な頃なので覚えやすいですね。

プロセスだけでなく、格段階の意味まできちんと覚えておきましょう。

フィンクの危機モデルには4段階のプロセスがある

では4つのプロセスを順番に解説していきます

衝撃

衝撃とはショックを受け、強い不安を感じ混乱した行動など心理的衝撃を受けることです。

自分がどうなっていくのか分からず、強い急性不安にを抱きます。

行動は混乱しパニック状態に陥ることもあり、動悸やめまい、吐き気、不眠など生理的随伴症状が出現することもある。

サスナス

え、まさか僕がガンになるなんて。。

 

防御的退行

危機に伴う強い不安や緊張に耐えられず、防衛機制を用いて、自分を守ろうとする時期であり不安は減少し急性身体症状も回復する

防御的機制:現実逃避、否認、抑制、願望志向など

サスナス

そんなことない。検査に偽りがあるんだ。

 

承認

防御的退行の段階を脱し、危機の現実に直面し、大切な自己像の喪失を経験する時期。

再び抑うつや苦悩を経験し、強い葛藤が生じる(ストレスの再現)。

自己蔑視の感情が生じて、自殺企図が見られる危険性もある。

サスナス

そうか。やっぱり僕はガンだったんだ。

 

適応

建設的な方法で積極的に現実を認め、新しい自己像や価値観を構築する時期。

自分の能力や収支の状況を受け入れ、物的・人的環境にも満足感が得られ不安や抑うつは徐々に軽減する。

サスナス

やっぱ僕はガンだったんだ。残りの人生を楽しめるように好きなことをやるぞー

フィンクの危機モデル基づいた看護介入

衝撃

観察、アセスメントは注意深く行い、患者が危険にさらされることのないよう、安全を保証することが重要である。

思いやりをもって患者に寄り添い静かに温かく見守る。

 

防御的退行

無理に現実志向の援助を行わず、患者が必要とするときに必要な援助を行うことが重要。

患者の訴えに傾聴し、支持的な態度で接することが、患者に安全の保証を与え、次の段階に進む一助となる。

 

承認

患者が現実に対する洞察が深められるよう援助し、治療的支持や希望の伝達が重要となる

 

適応

医療者と患者との治療的関係が友好に成立するため、医療者の専門的な知識と技術が重要である。

新しい価値観の発展に向けて、患者が満足感を得られるよう援助することが患者の将来への可能性を抱くことに役立つ。

看護師国家試験ではどんな問題が出題される?

まずは過去の問題を見てみよう

例題①)フィンクの危機モデルの第1段階はどれか。

  1. 承認
  2. 適応
  3. 衝撃
  4. 防御的退行

第107回 午後33問

➡答えは「3.衝撃」です。

 

例題②)セリエ,H.が提唱した理論はどれか。

  1. 危機モデル
  2. ケアリング
  3. セルフケア
  4. ストレス反応

第108回 午前3問

➡答えは「4.ストレス反応」です。

※危機モデルについて論じた論理家がフィンク。危機状態に対するプロセスを4段階に分けています。

過去の傾向を分析した結果

フィンクの危機モデルについて、看護師国家試験では数回出題されています。

 

まとめるとこんな感じ

  • 必修問題でも出題される
  • どの段階に何が当てはまるのか把握しておく
  • 各段階にどのような意味があるのか今後出題されそう
  • フィンク以外の理論家も覚えておかないといけなさそう

 

フィンクの危機は語呂合わせがあって覚えやすいので、国家試験までには必ず覚えておくべき!

今後深堀した問題を出される可能性もあるので、各段階の意味も把握しておこう!

最後に

フィンクの危機モデルは危機的な状況に陥った患者さんに使える理論になっています。

各段階を理解することによってその人に合った看護ができるので、是非覚えておきましょう!

※看護師国家試験の必修問題としても出題されます

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